郵便箱に届くぬくもり

郵便箱に届くぬくもり

どんなに忙しくても、「誰かにポストカードを送りたい」と考えが浮かび上がれば、スキマ時間を絞ってもじっくりポストカードを選び、書いて送る。クリスマスやイースターなどの祝日があればなおさらのこと、リストを作って、休みの日にひたすら机に向かってポストカードを一枚一枚書く。

 

2013年12月末。お正月近くなってきたある日、父から一束の年賀状を渡され、「年末までに、ポストに入れて来い」と。こっそりぱらぱらと見て見たが、全部プリント物だ。

 

年末のデパートの文具売り場では、年賀状用のスタンプやシールがどっさり置かれている。この人もあの人もやはりいろんなことで大変なのか、一年に一度の年賀状を、このような形で書くようになるのが、これほどはやってしまったのか?(電車の広告では、「あしたの年賀ジョー」という年賀状のプリンターも……)どんなに忙しくても、前もって準備し、一枚ずつ一枚ずつ書くのが、年賀状だろうと思うのだが……

 

メールより、手紙が大好きなわたしなので、仕事や急な連絡を除いては、自分の近況を、ポストカードや手紙で遠くにいる友達に送る。時には小さな贈り物をはさんだりして、相手がそれを受け取ったときの喜びの顔を思ってみながら、幸せな気持ちで封をする。

 

そして、ポストに入れてから一週間ぐらい、毎日郵便箱を見に行く。いつ返信くるかと、実に待ち遠しい。

 

生きていく中で、誰もが夢を持っていると思う。「夢」というと大きすぎるかもしれない。「大きな希望」といえるか?なにがともあれ、毎朝自分を起こしてくれるのは、目覚ましでもなく朝日でもなく、大きかれ小さかれ、その一日を生き抜く「希望」なのだ。

 

そして、郵便箱に届くぬくもりも、いつしか希望の一つとなった。